高校生の時のスクールカウンセリングの話 (アスペルガーだと気づけなかった)
スクールカウンセリングでは発達障害に気づけなかった
私は高校生の時にスクールカウンセリングを受けたことがあります。
本当はこの時点でアスペルガーだと気付ければよかったのですが、気づくことができませんでした。
高校に入学したけれどうまく馴染めず、かなり不安感が強くなって家で泣いてしまい、今度こそ学校に行けなくなりそうだ、なんとかしなければと、スクールカウンセリングを受けることにしました。
私がスクールカウンセラーに話した内容
・小学生の時孤立した、よく孤立する
・保育園のトラウマで小学校低学年まで心因性頻尿になっていた
・人の目を気にしすぎる、うまくコミュニケーションがとれず、激しい緊張で挙動不審 になる
・友達をうまく作れない
・自信がなくオドオドしてしまう
・完璧主義になってしまう
など
私が受けたカウンセリング内容は認知行動療法でした。
自己肯定感が下がりマイナス思考なので認知の歪みを改善しよう!
認知の歪み(完璧主義、白黒思考、〜べき思考など)
つまり、極端な考えにならないように、考え方の幅を増やそう!というものでした。
それからスクールカウンセラーと一緒に認知行動療法のワークをしていくことにしました。
私のカウンセリングはこんな感じでした。一部紹介します
マイナス思考
自分は恥ずかしい存在、うまくコミュニケーションの取れないだめな人間だ
すぐに孤立する、誰にも好かれない
など
:
じゃあ認知の歪みを修正しましょう!
誰からも好かれる必要はない
うまくコミュニケーション取る必要はない
自分には他の人にはないいいところがある
など
スクールカウンセリングの感想
いや、分かるけど!それはそうかもしれなけど!なんか違う、もやもやする・・・
結果
あまり生きやすくなったとは感じられず、月1で半年以上続けたが結局意味を見いだせずカウンセリングを辞めることになりました。あるこだわりや思い込みから高校3年間不登校にはなりませんでしたが、いつ不登校になってもおかしくなかったです。もちろん過剰な義務感の強さなど、自分が極端な思考になっていたのも事実でした。今でもそれは気をつけているところです。しかし、なにか違うと感じていました。
そしてようやく5年後の今、アスペルガーだと診断されました。
うまく行かなかった原因は何か?
・アレキシサイミアで自分がどう思っているのか分からない、自分の気持ちが分からない
(だからうまくカウンセラーに説明できない)
・カウンセラーとの相性
(カウンセラーは得意な分野、詳しい分野、やり方なども人それぞれ違うため、たまたま合わなかった。)
・自分がうつ病、あがり症、対人不安障害だと思っていた
(アスペルガーという言葉も知らなかったしカウンセリングの中でも出てこなかった)
・アスペルガーの特性が不適応を起こしていたことに気づいていない
結果、アスペルガーの特性からくる不適応や失敗経験がマイナス思考を引き起こしていたのでした。
いくら認知行動療法でマイナス思考だけを改善しようとしても意味がなかったことに
今になって、アスペルガーだと診断されてようやく気づいたのです。
私の場合のアスペルガーの特性
・興味の範囲が狭い、雑談ができない
例えば、
アスペルガー特有の、自分の世界にこもり、興味のあるなしが激しい
私の場合、ゲームや漫画、本、考え事など、自分の世界にこもって生きているいるような人間でした。
普通の女子高生なら芸能人、アイドル、オシャレ、恋バナなどの話になるのですがあまり興味も知識もなく、話についていけないし、つまらなかった。
・空気が読めない
例えば
冗談が伝わりにくい。お世辞など嘘つくのが苦手。ノリが悪い。深く掘り下げる会話しかできず、なんでもマジレスしようとするため軽い雑談、集団での会話ができない。他人に無関心で自分から周りに話しかけようとしないなど・・・。
合わない環境
・グループワーク、発表やコミュニケーション重視の授業が多い
・進学校で体育会系、拘束時間も長いハードスケジュール
・女子高生達のノリについていけない
私は生活の中でも問題児とは無縁で、学校の先生からも、大人しく真面目でいい子、だからストレスが溜まっている、本音や愚痴など言ってうまくストレスを発散したらいいよ言われていました。
私も、ああ、そうなのかと思っていました。
しかし、そうじゃない、本当に困っているのはそこじゃない、本当はアスペルガーの特性からくる不適応と、必死にアスペルガー的な私を隠して否定し、押し殺し、普通の人間になろうとする過剰適応からくるストレスだったのです。
さらにアレキシサイミアも重なって自分が何を感じているか分からない、けど辛い、という状態になっていたのでした。
本当に何も分かっていない状態でした。
私の辛さの原因=アスペルガーの特性からくる不適応
そこから色々派生してうつやらパーソナリティ障害になっているというのが答えでした。
コミュニケーションを取れない劣等感、罪悪感、またはコミュニケーションのとり方が違う不安感、自分は他の人とはなにか違うと薄々感じてはいました、それから過剰に人の目を気にするように、激しい羞恥心に苛まれるようになっていきました。
罪悪感を償うように、劣等感や羞恥心を埋め合わせるように完璧主義へと走る・・・劣等感は強いのにプライドが高いという状態になっていました。
”マイナス思考だからその思考を修正しましょう” だけでは説明がつかない複雑な心理状態、自分の辛さの本質が分かっていませんでした。
実際私のように、うつ病や不安障害、パーソナリティ障害なんじゃないかと思っている人たちの中に、実は発達障害が根底に隠れている場合があるようです。特に女性は見落とされることが多いようです。
こういう見落としが無くなるためにも、もっと発達障害の理解が進めばいいなと感じています。
自己肯定感が落ちきってしまう前に、将来の生き方を考えるためにも、早期発見と早期対策が重要なのだと感じました。